離れて分かる日本の良さ

英国から帰ってきて5年経った。英国はおろか、海外旅行にすら行ったことなかった僕が、英国に旅立ったのは、2001年10月のこと。途中、妹の結婚式に出席するために一ヶ月ほどの短期帰国をしたが、ほぼ一年英国に住んだ。半年オックスフォード、半年ロンドンに滞在し得がたい経験を積ませてもらった。

あらためて振り返ってみると、よくまぁ一年も暮らせたな、と思う。英語をビシバシ駆使しつつ、ね。
「駆使」なーんて言葉を使うとカッコよく聞こえるが、実際、使わざるを得ない状況なんだからしょうがない。「英単語知らないし~」「恥ずかしいし~」なんて四の五の言ってたら、暮らしていけない。

じゃあ、英語ペラペラなのか?と聞かれれば、自信を持って首を横に振る。
ぶっちゃけ、話せない。
英語を母国語としない外人、たとえば、韓国人やスペイン人相手ならば、力技で強引に会話をすることができるが、英国人相手だと、かなり厳しい。

そもそも、渡英の主目的は、「英語を全く知らない状態で、英語圏に飛び込んだとしても、数ヶ月経ったある日突然、相手が何を言ってるのか、なんとなく分かる状態になる、という風聞を実体験を通して、確認してみる」ことであった。

英語に何の素養も下準備も無い状態で、話せるようになるものなのか?
僕は、英語とはまーったく関係ない人生を送ってきた。学校で習っただけである。学生時代に英語が得意だったわけでもなく、興味があったわけでもない。加えていえば、洋楽も聞かない。そんな人間が、英語を話せるようになるものなのか?

答えは「否」だ。
さっきも書いたように、英国人の言ってることもよく聞き取れないし、言いたいことの半分も伝えることはできない。

でも「困らない」。
なんとかなるものだ。たとえ、何を言っているか分からなくても、表情で感情は掴めるし、相手がどーしても伝えとうと思ってるなら、何回も言い直してくれる。(「じゃあ、もういいよ。。」とガッカリされることもあるけど)
でも、伝えよう、理解しようという「意思」は大切だからね。

あと、日本を外から見れた、というのは大きい。この経験を積むだけでも、海外に出る意義は大きいと思う。

日本にいると、諸外国が凄いような錯覚に陥る。隣りの芝生は青く見えるって言うしね。他国の悪い情報はあんまり入ってこないし。
曰く、ゴミの分別では、ドイツが進んでいる。
曰く、国営企業の民営化は、ニュージーランドが進んでいる。
曰く、英国は、社会保障が整っている。

あぁ、他の諸外国はなんて進んでいるんだ、日本はダメダメじゃーん。
、、、なーんて、思ってはいけない。
たとえば、英国の社会保障が整っているかどーかなんて、恩恵を受けていなかったので、知る由もないが、ゴミの分別にかけては、日本よりはるかに遅れている。燃えるゴミも燃えないゴミもいっしょくたに捨てているし(もちろん分別化が進んでいる地域もあるけど)。

英国の路上には、ゴミ箱が数十m間隔で置かれてたりするけど、これも裏を返せば、ゴミ箱がなければみんなポンポン道端にゴミを捨てるってことでもある。公共道徳はかなり低い。英国人自身が、自国民のマナーの悪さを嘆いている、というアンケート結果もあるくらいだ。立ちション防止のためにロンドンでは最寄の公衆トイレを教えてくれる携帯サービスを始めたようだし

あと故障多いなぁ。地下鉄に向かうエスカレーターが修理中ってのはちょっちゅうだし、住宅についている給湯器が壊れたってのもよく聞く話だ。英国でニンテンドーゲームキューブを買ったときは、保証をつけるよーにと店員のおばちゃんに30分にわたって説得を受けた。いや必要ないよ、というと、別の店員がやってきてさらに説得された。機械は壊れるもの、という概念が徹底しているのだろう。
英国滞在中に、携帯電話は二回壊れたし、チャリのペダルが突然もげたこともあった。
それに比べたら、日本製品(中身は中国製ってことが多いけど)の優秀さはどーよ。機械が壊れるものって認識は薄いでしょ?

他の国の良い所ばかりを見て、やっぱ日本って遅れているよなぁなんて、卑下しがちだけど、相対的にみて良い国だと思いますよ、本当に。たしかに他国の方が優れている点はたくさんあるけど、日本だってそれなりに美点は多い。盲目的に外国のモノを受け入れるのではなくて、日本の良さは守っていきたい

この世に完全無欠なパラダイスはない。
どの国だって、色んな問題を抱えている。

たしかに今の日本はパラダイスじゃなくて、腹が立つことも多いけど、でも、でも、まんざらじゃないぞー!!

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