ユリイカのジョジョ特集に全力で落胆する。ゴゴゴゴゴゴ


ユリイカ2007年11月臨時増刊号 - 荒木飛呂彦 鋼鉄の魂は走りつづける」を読んだ。
いや、正確には最初の1/3くらいしか読んでいない。そこで心が折れてしまった。

 冒頭の荒木飛呂彦氏のインタビュー記事。荒木氏を囲んでの座談会といった方が正確かもしれないが、そこに出席している金田淳子氏があまりに酷い。腐女子を否定する気持ちはさらさらないが、誌面の後半を金田氏的腐女子妄想が占め、荒木氏に強引に同意させ悦に入っているのである。一ファンとしてそのシチュエーションは喜ばしいだろうと思うし、僕もそこにいたら舞い上がってしまい、とりとめもない話を滔々としたかもしれないが、僕が聞きたいのはあなたの妄想話ではない。

座談会のメインは誰なのか?この本の意図は何なのか?金子氏にファンの代弁者たる自覚はあったのか?
怒りが弾けて冗談抜きに涙が出てきた。

次の草森紳一氏の評論も酷い。なんだあれ。
関係無いスポーツ選手の話が所々に挿入されるのだが、それがジョジョ的世界観と全くリンクしてこない。ジョジョのことを書いてると、あーそうそう中田英がね、みたいな感じでエピソードを思い出したので入れてみましたという感じ。

正直この人、ジョジョをそんなに読んでないと思うのだがどうだろうか。スタンドの説明について怪しい部分があったし。そもそもキラークィーンのモチーフは狐じゃなくて、猫だ。

この最凶コンボで心を折られて、この後はほとんど読んでいない。ジョジョ立ちのところはやはり楽しく読んだけど。

怒りと悲しみ、これしか残らない。

検索キーワードは最もコンパクトなキャッチコピーであるべき

検索窓が出てきて「XXで検索」と、Web検索を促す広告は本当に増えました。テレビCMの最後や、ポスターの下の方などに当然の提示されています。ただし、とりあえず検索窓を出しておくか的な杜撰な手法も数多く目にするようになってきました。

覚えにくい検索キーワードや、やたらと長い検索キーワードなど、ユーザーもそういった”雑な”検索キーワード訴求型広告に慣れてきて、やはり訴求力が落ちてきているようです。

・「検索窓だけ」は誘導効果ゼロ ウェブ連動CM調査結果
http://www.asahi.com/business/update/1119/TKY200711190273.html(asahi.com)

先日、このような電車の中吊り広告を見ました。



そこには”http://bravitravel.net/”と”bravitravelで検索”のふたつの文章が併記されていました。つまり、bravitravelの部分が被っているのです。今までにキーワード訴求型の広告を数多く見てきましたが、これほどキーワードの訴求力を感じさせないものは初めてでした。

「XXで検索」と記載する意図は、テレビCMや車内広告は消費者が目にする時間が短いので覚えづらいURLよりは、検索キーワードを覚えてもらってその後検索エンジンから来てもらいたい、というところから始まっているはずです。

しかし”bravitravel”を覚えているユーザーであれば、当然URLも覚えられるでしょう。URLの代替手段として検索キーワードがあるべきなのに、URLとほぼ同一の検索キーワードを併記することに何の意味があるのでしょうか。しかも覚えやすい単語ならまだしも、新語をどうして検索キーワードに選んだのか理解に苦しみます。何が何でも”bravitravel”という言葉を覚えて欲しかったのか、それとも、考え無しに検索キーワードを出しただけなのでしょうか。

●検索キーワードが目指すべき道は?

以前、富士通が「地底人は誰だ?」という検索キーワードでキャンペーンを行なっていました。これは検索欲求をかきたてる検索キーワードではありますが、別に富士通ブランドの訴求に繋がっている訳ではありません。覚えてもらうことに主眼を置いた検索キーワードです。奇策に近いので、検索キーワード訴求広告としては目指すべきではありません。

富士通はいくつか検索キーワードを訴求する広告を打っていますが、その中に「富士通品質」があります。これは覚えやすい上に、富士通製品の品質の高さを検索キーワードというオブラートにくるんで消費者に伝えています。このように検索キーワードとして目指すべきは、覚えやすく、しかも何らかのメッセージ性を内包しているべきなのです。

検索キーワードの目指すべきは、究極のキャッチコピーではないかと思います。覚えやすく、なおかつ、サイトの方向性を4、5文字で示してあげるのがベストなのではないでしょうか。興味を惹かれるような言葉が、検索キーワードとなっているために、検索キーワードを覚える行為自体が、サービス自体のブランディングに繋がってきます。

前出の”bravitravel”は、200人超の専門家がユーザーの要望に直接メールで対応し、旅行プランの設計や見積もり、手配を行なうサービスです。それならば、そのサービス内容を端的に表した言葉を検索キーワードに盛り込むことで、検索キーワード自体がユーザーに向かってのメッセージとすべきなのです。

サイトを見ると、「必ずや満足いただける「あなただけの旅行」をプランニングさせて頂くという「旅行のオーダーメイド」サービスです」とセールストークが書かれてあります。それならば、「あなただけの旅行」「旅行のオーダーメイド」を検索キーワードにすべきではなかったでしょうか。

もっとも「あなただけの旅行」や「旅行のオーダーメイド」で検索しても、検索結果上位に来るどころか、リスティング広告(※)にも出稿されていません。何のためのセールストークなのでしょうか?(※:「あなただけの旅行」のみオーバーチュアに出稿されている)

●最後に

今回、実例を挙げて、検索キーワード訴求型広告の問題点を書いてきましたが、これよりももっと杜撰な広告はたくさんあります。最近見た中では、呪文の如く、やたら長い検索キーワードでした。何回見ても覚えられないような検索キーワードに何の意味があるのでしょうか。

検索キーワードは検索行動のきっかけとなるだけではなく、そのサービスや商品をどのように見てもらいたいのか?どのようなところに自信があるのか?そういったアピールポイントを上手く取り込むことでブランディングにも繋がるのです。とりあえず検索窓と検索キーワードを書いておけばいい、というスタンスでは結果に結びつくわけがありません。

アルゴンプラズマ手術で花粉症(&犬の毛アレルギー)対策

 先日、妻の実家にいったときに、おそらく愛犬の毛だと思うが、ひどいアレルギー症状が出て1日の間にティッシュペーパー1箱を消費するくらいの鼻水とくしゃみに苦しめられた。年始にもまたお邪魔することになるし、その日のことを考えると憂鬱になってくる。
 そこで、2年前に花粉症治療のために受けた「アルゴンプラズマ手術」をまた受けようかなぁと思った。アルゴンプラズマ手術は、アルゴンガスを使って鼻の粘膜を焼く手術です。

・アルゴンプラズマ手術
http://yabejibika.com/apc.html(やべ耳鼻咽喉科)

 花粉に反応してしまう鼻の粘膜部分を焼き固めることで、花粉に反応しにくくするアルゴンプラズマ手術を2年前に受けましたが、鼻の粘膜は1~2年くらいで再生してしまうので、1~2年おきに手術をし直す必要があります。
 というわけで、僕の鼻の粘膜は高感度に花粉をキャッチする体質に戻っているわけなのです。

手術を受けてみようかなぁ、と思っている人にとって、気になるポイントを挙げてみます。参考にしてください。

(1)手術自体は5~10分くらい。事前の局部麻酔(麻酔薬を染み込ませたガーゼを鼻に詰める)が1時間程度ですので、その他諸々いれても、手術時間は、全部で1時間半程度。
(2)鼻に細い管を入れて、そこからプラズマを放出し粘膜を焼きます。
(3)術中の痛みはほとんどありませんが、たまにズキンと痛むこともあります。猛烈に痛いわけではありません。
(4)費用は、保険が適用されて、1万円弱くらい。
(5)術後の定期的な通院は必要ありません。
(6)術後、傷が固まるまでの1週間くらいは、ひどい鼻づまりや鼻水に悩まされる。
(7)鼻水鼻づまりは完治ではないものの、かなり改善された気がする。ちょっとグズグズするなぁという感じ。くしゃみもほとんどしなくなった。
(8)嗅覚には支障は無い。
(9)目にはやっぱり「クル」。(アルゴンプラズマ手術は、目の花粉症に対しては効果は無い)

 正直、手術自体は大したことありませんでしたが、その後の1週間は重度の花粉症状態におちいり、鼻水は絶えずポタポタと流れ落ちる、鼻づまりで夜も眠れない、と地獄のような日々でした。焼いた部分がかさぶたになって取れるまでこの状態は続きます。鼻を強くかむとせっかくできていたかさぶたがはげてしまいますので、鼻を満足にかむこともできませんでした。

 ただかさぶたが取れた後はすっかり元の生活に戻りました。そして、症状は軽減しました(と思う)が、花粉の飛散量が多い日はやはり、術前と変わらないほど、鼻水・鼻づまりに悩まされましたので、花粉症が治るというよりは、花粉に対する反応を鈍くする手術と言った方が 正確かもしれません。実際、僕も薬と併用していますから。

 じゃあ2年経ったからまた受けようかなぁ、とはなかなか思えなかったりします。花粉が多いときにはやはり花粉症が発症しますし、(9)で挙げたように「目がかゆくなる」ことにアルゴンプラズマ手術は効果が無いので。手術受けても、どうせ花粉症の症状が出るんだから、もういいやと諦めの心境です。

 ただ動物の毛アレルギーなどにも効果的に効きそうな気がしますので、そのために受けてみようかなぁ。

Choixの中の人がはてなで質問してる(ガチ?釣り?騙り?)

 http://q.hatena.ne.jp/1195689770

http://www.choix.jp/の中の人です。サイトをリニューアルしようとしています。

サイトへの書き込みが少なくWEB1.0以下の状態になっています。
改良しようとしているのですが、ユーザの書き込みが少ないことを前提に改良しようとしています。
このままでは時代に逆行してしまいそうです。

自分は書き込み数を増やすことで、ユーザ数をもっと増やしたいと考えているのですが、
会社のほかの人を説得できていない状態です。
多くの人から客観的な意見を言ってもらえれば説得できるような気がするのですが…。
あるいは「WEB2.0方向をあきらめろ」という説得的な意見があれば自分も納得できると思うのですが。

もっとこうしたらいいとか問題点→改善方法の順で教えていただけないでしょうか?
一ユーザとしての単なる感想や個人的な意見でもかまいません。

 Choixの中の人がはてなで質問しているんですが、その質問者「Iridium」のプロフィール欄を見ると、「東京在住、美大出身、現在無職の元プログラマー。仕事募集中」とあって、ん?と思った。

 なんだろ。Choixの運営を一部委託されている人なのか、それともただ中の人を騙っているだけなのか、寄せられた改善案をChoixにもっていきたいのか(さすがにそれは穿ち過ぎか)。この質問がChoixの統一見解なのか、この人が勝手にやっているだけなのか、そういうスタンスを明らかにしないと、下手するとChoixのブランディングにまで被害が及ぶ話ですよ。意思統一できていないのかな。

 どちらにしろ、みんなすごく丁寧に回答を寄せてますね。進展を見守りたいと思います。

千代田web図書館、待望のオープン!

・千代田web図書館
 http://weblibrary-chiyoda.com/

 千代田web図書館が11月26日(月)にオープンしました(してました)。
 ひそかに期待していただけに感慨もひとしおです。千代田web図書館は、デジタル書籍の貸し出しをするバーチャル図書館で、(おそらく日本唯一の)公共の図書館が運営するサービスです。

・千代田区立図書館、電子図書を貸し出す「千代田Web図書館」を開始
 http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/13/17503.html(INTERNET Watch)

千代田Web図書館は、PC上で閲覧できる電子図書をオンラインで貸出・返却するサービス。サービス開始時点では、16出版社から提供された約3,000タイトルが利用できる。利用には千代田区立図書館の利用登録とWeb図書館のアカウント申し込みが必要で、電子図書の閲覧には専用リーダーソフトのインストールが必要となる。専用リーダーソフトの対応OSはWindows Vista/XP/2000。

 3月までは試験期間ということで、千代田区在住者しか使えないらしいのですが(※)、順次利用者の範囲が拡大されるようです。この試みが成功すると、公共図書館が抱える問題をある程度解決できるのではないかと考えています。

 時間や場所に制限されることなく本を借りられるというのは大きい。資料性が高い文献や、希少価値が高い本は借りられなかったり、あるいはその図書館に出向く必要があったりして、借りにくい状況にありますので、そういったものを率先してデジタル化することで図書館の公共性はさらに高まるのではないでしょうか。国会図書館が抱えている大量の蔵書の内で、絶版になっている書籍をデジタルで提供してくれたら言うこと無しです。 

 まだまだ千代田web図書館の蔵書は豊富とはいえません。ほんの一部の出版社しか参画していないようですし。
 しかしこの試みが成功して、「この本は希少性が高いために一般の方にはデジタルでお貸ししています」と図書館がアナウンスするくらいまで普及すれば言うこと無しですね。頑張ってほしいと切に願います。

釣りバカ日誌xオフィス2007で、マイクロソフト迷走中

Microsoft Office : パワーポイント 2007 でパワーアップ大作戦

 郵便受けに、Microsoft Office 2007の体験版が投函されていた。その袋には、釣りバカ日誌のハマちゃんが描かれていたが、どうやらOffice 2007(特にパワーポイント2007)のイメージキャラクターに釣りバカ日誌が採用されている模様。

 まぁ大方の反応は「ねーよw」だろう。
 MS オフィスを使いこなしているハマちゃんなんてイメージできない、というかイメージしたくない。釣りバカ日誌が支持されている要因ってのは、会社組織の中を自由に泳いでいるハマちゃんの姿にあるはずだ。一方、MSオフィスは、会社とは切っても切り離せないデファクトスタンダートなソフトである。MSオフィス=サラリーマンと言っても過言ではないくらいだ。

 そんな会社における両極端な存在をコラボレーションさせてマイクロソフトは何を狙っているのだろうか?
 ハマちゃんができるのなら簡単にできるんだろう的な刷り込みを狙っているのなら大外しもいいところ。少なくとも僕の知っているハマちゃんは、パワポでアルバムを作ったりしない(しかも自宅では絶対やらない)。

 マスオさんという一般的なサラリーマンがいるだろうに。

ニコニコ動画は祭りに乗り遅れたくらいでちょうどいい

・マーケティングの責任者から見たインターネットの本当の価値
 http://smashmedia.jp/blog/2007/11/000721.php (smashmedia)

 元シックスアパートの河野さん(現フリー)が講演を行なったそうで、そのときの資料が公開されています。時間と場所に成約が無いという、インターネットの担当領域がさらに同期性にまで及んでくるだろう、と指摘されてます。(P61-63)
同期・非同期というキーワードは最近よく聞きますね。

・Second Lifeとニコニコ動画の同期性、“後の祭り”と“いつでも祭り”
 http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2007/11/22/17620.html(INTERNET Watch)

Twitterの場合、例えば、誰かが「今晩はカレーと食べた」と書き込む。それを見た人が「同じく今晩カレーを食べた」と返信する。そのやり取りを見ていた人が「カレーが食べたくなったので食べることにした」と書き込む。Twitterでは、このような突発的なコミュニケーションの連鎖が起きやすい。
 ユーザーの書き込み時間が違うため、第三者から見れば非同期だが、コミュニケーションの連鎖の中にいる人たちからすれば、同期的であるという。濱野氏は、コミュニケーションの連鎖を“選択”した人たちの間での同期であるとし、「選択同期」と呼んでいる。

 濱野さんが、Twitterのことを選択同期と呼び、擬似的に同期した状況が生まれている、と語っています。弊社でも、もごもごというミニブログサービスを提供されていますが、こちらはTwitterよりも同期性が強い感じでしょうか。2ちゃんねるに代表される日本風コミュニティ文化に即しているというか。

 また、同じ記事でニコニコ動画では祭りに乗り遅れた人でもごく自然に祭り感覚を味わうことができるとも言ってますが、まさしくそうです。2ちゃんねるだと、気が付いたら祭りが終わっていたと、乗り遅れることがありますが、ニコニコ動画だとちょっと乗り遅れたくらいがいちばん面白かったりしますしね。

 ライブ的なWebキャンペーンは企業側も運営には苦労しそうですので、Twitter(含もごもご)やニコニコ動画のような擬似的な同期サービスでユーザーとのゆるやかな一体感を提供できるのではないでしょうか、と、まとまらない結論で投げっ放しジャーマン。

 #深キョンは、マタニティドレスみたいな服をよく着ているような気がする。体型的に何を着てもマタニティドレスになってしまうのか、あるいは好んでそういう服を着るのか。ただ過度に身体のラインが出るような服を着ると、叶姉妹のようなよく言ってゴージャス、悪く言って下品な感じになっちゃうんでしょうね、と余計な心配をしてみた。いい感じに齢を重ねていって欲しいなぁ。

リニアール?リニューアル?

・ごあいさつ
 http://www.data-max.co.jp/company/comment/comment_index.html(NET-IB)

 上記のページでは、おそらくサイトリニューアルに関しての挨拶文だと思うのです。なぜ「思う」という曖昧な表現をしているかといえば、そのページでは「リニューアル」ではなく、「リニアール」という言葉が使われているから。

 文脈から、おそらくリニューアルの意味合いで「リニアール」が使われているのではないか、と思うわけで、実際は違っているかもしれません。なにしろ、ページ全体に渡って、力の限り「リニアール」が使われているので、リニューアルと間違えたレベルには思えないのです。もしかしたら「Renewal」の本来の発音が「リニアール」かもしれませんし、フランス語読みで「リニアール」というのかもしれません。

 ちなみに、「media」という単語の本来的な発音は「ミディア」です。日本では「メディア」と発音されていますけどね。英国に留学しているときに、日本では「メディア」と発音することに対して怒っている日本人に会ったことがあります。ちゃんと「ミディア」と言うべきとの信念の下に、日本語で話すときも「ミディア」と言ってました。「メディアでいいじゃん、ミディアなんて逆に分かりづらいよ」とはさすがに言えませんでしたが。

 日本発祥のカラオケを、外国人は「カリオーケ」「カリオーキ」と発音しますが、じゃあそういう外国人にも日本語の発音を徹底させるんですか?

 話がそれました。リニアールの話です。まぁ、高い確率でこの方が勘違いしているのだと思います。同時にチェックする人間はいなかったのか?とも。もし正しい発音がこれで、あえてこの表記にしているということだったら、そういう独りよがりのこだわりは、本人以外にはどうでもよくて、分かりにくくしているだけですよ、と思います。

#追記(2007年12月30日)
 リニューアルに統一されていました。普通に間違っていただけの模様。

ただの芸能人本だと思っていると火傷する、ホームレス中学生

 王様のブランチで、現在ベストセラー街道驀進中の「ホームレス中学生」の執筆者、麒麟の田村 裕がインタビューに答えていた。
 ちょっとうろ覚えなんだけど、「その印税をどうしますか?」との問いに、「世話になった方々に何らかの形で返していきたい」と答えていた。

  優等生的な答えだなぁ、と思ってそのときは軽く受け流していたんだけど、気になって「ホームレス中学生」を読んでみた。読む前は、ネタとしてお馴染みの公園で暮らしていたホームレス話が中心の芸能人本の類で、最後あたりに親兄弟のハートウォーミングな話なんか出てきたりして、まぁ笑ってちょっと泣けるレベルの本だと思ってた。

 (この後、ネタバレというか、内容について触れてますので未読の方はご注意ください)

  実際、最初の1/3くらいまでは、父親の借金に起因する一家離散の話や公園で寝泊りする「ホームレス」エピソードが綴られているが、これは面白エピソードの類で、たしかに想像を絶するシチュエーションには違いないが「ネタ」の域を脱していない。

 この本の真骨頂は、そもそも最愛の母親を亡くし、圧倒的な絶望感・虚無感を抱えたまま生きている少年の姿が、様々な面白エピソードの裏に潜んでいるところにある。なんといっても、田村少年の望みは、人の役に立って死ぬことである。母親の死、そして一家離散という大波が田村少年を人生の漂流者にしてしまったのだ。

 食事も満足に食べられないという肉体的な飢餓感だけではなく、母親という最愛の存在を無くしてしまった喪失感、このダブルの満たされぬ想いを抱いて、それでもまっすぐに生きている田村少年の姿はあまりに切ない。

 肉体的な飢餓は、周りの人たち(近所の人、友達の親、親戚)の尽力によって何とか回避することができ、また高校の担任との交流によって心にポッカリ空いた穴を塞ぐことができた。王様のブランチで、世話になった人に返したい、という言葉がきれいごとではなく、100%本心なんだろうと信じられる。もしかしたら途方の無い自責の念を抱えて今も生きているかもしれない。

 世知辛い世の中において、人間の「情」というものをもう一度信じたくなる本であることは間違いないのだが、この本を通して自分自身の闇と向き合うことになるかもしれない。それほどこの本のテーマは、重く深い。

「しゃばけ」でもやもや

 「しゃばけ」がテレビ化されるというので、期待半分、怖さ半分、で見ました。ちなみに、原作のしゃばけシリーズは(文庫本だけだけど)全て持っています。

  さて感想なんですが、キャスティングはまぁ及第点ではなかったでしょうか。若旦那もそう外していなかったと思いますし(プクプクしてたのはご愛嬌)、佐助・仁吉も良い感じだったと思います。原作よりも若干年齢が高め、でしたが、イメージに限りなく近いと思います。惜しむらくは、妖の価値観が人間の価値観とちょっとズレているというところなんてのを小ネタ的に入れてくれると原作ファンにはたまらなかったですね。ちなみに一番のヒットは、十朱幸代のおぎんでした。

 では全体的に見て面白かったか?というと、そうでもなかったというのが率直なところ。原作しゃばけの良さってのは、ノホホンとした空気感にあると思っています。一応、ミステリーとしての骨格はあるものの一番の見所は、病弱な若旦那、それにおろおろする妖たち、の奇妙な共同生活にあります。微妙な関係の兄がいても、さらりと流してしまえるような気楽さが持ち味なのです。

 なので、若旦那には頑張って欲しくない。妖怪を説得したりとか、火の中に飛び込んでいって大立ち回りを演じる姿なんて似つかわしくない。そもそも佐助と仁吉が行かせるわけがない。安楽椅子探偵よろしく、頭脳労働に専念して欲しかった。

 妖怪大戦争ではなく、となりのトトロを目指して欲しかった。

 #第1弾ってことは、第2弾もあるのでしょうかね。

##第2弾ありましたね。でもなんか第1弾よりも劣化してたというかgdgdしてたというか。