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平成仮面ライダー出世番付

オダギリジョーの仮面ライダークウガから始まった平成仮面ライダーシリーズは、現在放送中のディケイドで10作品目となりました。10作もあれば、主役・準主役含めた仮面ライダーの数は約40にのぼります。

んで、仮面ライダーを演じた俳優さんもその後、大ブレイクを果たした人、カルト的な人気を博した人、消えていった人など様々です。そんな仮面ライダー経験者のブレイク度を番付にしてみました。異論もあるとは思いますが、あくまでも個人的見解ですので御容赦ください。

オダギリジョー(クウガ) 横綱
水島ヒロ(カブト)
佐藤健(電王)
大関 要潤(アギト)
細川茂樹(響鬼) 関脇 山本裕典(カブト)
半田健人(555) 小結 高野八誠(龍期)
瀬戸康史(キバ)
神保悟志(龍騎)
加藤和樹(カブト)
徳山秀典(カブト)
渋江譲二(響鬼)
前頭 佐藤智仁(カブト)
中村優一(響鬼、電王)
賀集利樹(アギト)
松田賢二(響鬼、キバ)
松田悟志(龍騎)

横綱のオダギリジョーは、映画やテレビドラマの主役を何度もこなしており、平成仮面ライダーの出世頭と言えるでしょう。

絢香と結婚した水嶋ヒロは近年の活躍が目覚しく、作品に恵まれればオダギリジョー級になってもおかしくない逸材です。「MR.BRAIN」ではヘタレキャラにも挑戦し、そつなくこなす器用さを見せました。

要潤も映画・ドラマの主役・準主役を何度もこなしているものの、じゃあ代表作はなに?ってなると、「ピューと吹くジャガー」くらいしか思いつきません。でもなんだかんだいって、ゴールデンタイムのドラマには出続けているのでお茶の間の認知度は高いだろうってことで大関としました。

佐藤健は急成長株。電王で7役を演じきった演技力は本物。2役ですら違和感アリアリで見てられなかった中村優一とは格の違いを見せ付けました。ちなみに主演の短編映画「White sand garden」(DVD「My color」に収録)も自然体な演技でなかなかいい感じに仕上がっていますよ。

山本裕典も連ドラの常連として活躍中。バラエティ番組にもちょいちょい出てますよね。細川茂樹も家電紹介したり、馬の王子だったり、俳優業よりはバラエティ方面で活躍中。

小結の半田健人は昭和マニア、ビルマニア、というアプローチでブレイクし、バラエティでよく見かけるようになりました。高野八誠は映画やVシネマでよく見かけますね。龍騎出演後も、仮面ライダー THE FIRST及びTHE NEXTで一文字隼人役を好演しました。脚本はどうしようもなくアレでしたが。

前頭はテレビでちょいちょい見かける人を選びました。中でも期待しているのが佐藤智仁。カブトではクールな主人公(水嶋ヒロ)に対する熱血漢のライバルという役回りを好演。カブト(水嶋ヒロ)、サソード(山本裕典)と並んで絶対ブレイクすると確信していましたが、なかなかパッとせず、昼の連ドラなんかに出てる始末。お前はそんなところで終わる器じゃねー、とかなんとか思ってたら、月9ドラマ「ヴォイス」に準主役として出演。これを機にもっと活躍していただきたいところ。
瀬戸康史、中村優一はこの先伸び悩むんじゃないのかなぁって心配しています。演技力がまだまだと思っているので。それよりは紅音也役の武田航平がブレイクするんじゃないかなぁ。
神保悟志、松田賢二の両おっさんライダーは相棒で渋い演技を見せていましたね。神保悟志はご存じピルイーター、ザンキさんはSeason 7第6話でやさぐれた将棋指しを演じていました。相棒と言えば、松田悟志も殺されちゃった人役で出てましたね(Season 6第6話)。

閑話休題。
自慢じゃないですが、水嶋ヒロと佐藤健は仮面ライダーやっている頃から、絶対にブレイクすると確信していました。だって上手かったもの。

僕の場合、主人公役の俳優が上手いと継続して見続け、下手だと見なくなる傾向にあります。
んで今までの平成仮面ライダーシリーズで、最初から最後までキチンと見たのは、クウガ、響鬼、カブト、電王の4作品。頑張って見続けたんだけどラスト数話を見逃したのがキバとアギト。最初の数話で脱落したのが555、龍騎。最初の1話で見切りをつけたのが、剣です。剣はあんなにイジられるようになるとは思いませんでした(オンドゥル語)w

クウガ・響鬼・カブト・電王の主人公を演じた俳優がブレイクし、キバ・アギト・555・龍騎・剣の主人公を演じた俳優がパッとしないってのは偶然ではないと思いますがいかがでしょうか。

さて、今放送中のディケイドなんですが、最初の数話で脱落したパターンです。ディケイドの中の人の演技が拙いなぁなんて思いつつ見なくなりました。スカパーで1~20話まで再放送されるので、もいっかい見てみようと思います。

B級ハンターにはたまらない逸品、マッハバロン

「マッハバロン」は、1974年に放映されたロボット特撮モノ。前シリーズ「レッドバロン」、次シリーズ「ガンバロン」とともに、バロン3部作とも言われてますな。そのマッハバロンの第一話のあらすじをまずはご紹介。

嵐田博士は、ララーシュタイン博士とともに、ロボットの研究をしていたが、ララーシュタインがロボットを使って世界征服を企んでいることを知り、妻子を連れて逃げ出す。しかし、日本に向かっているときに、ララーシュタインのロボットの襲撃を受けて、乗っていた客船もろとも、嵐田夫妻は海に消えてしまう。

だが、船が沈む前に、嵐田博士は息子の陽に、ララーシュタインの世界征服計画の詳細を綴ったメモと、ララーシュタインのロボット軍団に対抗し得る唯一のロボット「マッハバロン」の設計図も託していた。嵐田陽は、からくも生き延び、日本にいる祖父の元に身を寄せるのだった。

そして、10年が経った。青年に成長した嵐田陽は、祖父の指導の元、マッハバロンの操縦をシミュレーションマシンで訓練する日々が続いていた。そんな中、マッハバロンの存在を知ったララーシュタインは刺客をさしむけて、嵐田博士(祖父の方ね)と嵐田陽抹殺を目論む。嵐田陽は難を逃れたものの、祖父は刺客に殺されてしまう。嵐田博士暗殺に成功したララーシュタインは、機は熟したとみて、ロボットを日本に送り込む。怒りに燃える嵐田陽は、完成したばかりのマッハバロンを駆って、敵ロボットに向かっていくのだった・・・

ここまでのストーリーを読んで、「あ、、この話はどこかで、、、」とピーン!と閃いた人はいるだろうか。
そう、このストーリーは、「マジンガーZ(1972年~)」そのまんまなのである。
ちなみに、マジンガーZの第1話はこんな具合、

古代ミケーネ人の遺跡で戦闘ロボット群を発見した、兜十蔵博士とDr.ヘル。
Dr.ヘルは、そのロボットを使って、世界征服を企てる。

一方、Dr.ヘルの陰謀を知った兜博士は日本に舞い戻り、Dr.ヘルのロボットと対峙するため、秘密裡にロボットを製造する。しかし、兜博士は、ロボット完成直後、Dr.ヘルの刺客に殺されてしまう。復讐に燃える兜博士の孫、兜甲児は、祖父の形見「マジンガーZ」を駆り、Dr.ヘルのロボット軍団に向かっていくのだった・・・

パクるにもほどがあるぞ!と言いたいほど、酷似している。
まるで、手塚治虫のジャングル大帝と、ディズニーのライオンキングのようだ。ちなみに、マッハバロンの容姿も、マジンガーZに酷似していて、カラーリングが真っ赤になっただけという徹底したパクりっぷり。 

設定、ストーリー、ロボデザインなど全ての点において、マジンガーZを超えていないところも、かなりトホホな感じでいい感じ。

とにかく設定が、甘々(あまあま)なのだ。
嵐田博士が渡航中、ロボットに襲われて死んでしまう。うんうん。悲しいねぇ。
そして残された設計図を元に、10年後、マッハバロンが完成。うんうん。頑張ったねぇ・・・
え??じゅ、10年も経ってんの?! おいおい、ララーシュタインは、10年間何やってた!

ララーシュタインは、バカまる出しなのである。
嵐田博士が殺された時点で、船をロボットで襲わせたことからも分かるよーに、既にロボットの準備はできている。しかしヤツは、マッハバロンが完成するまでの10年間、何ら世界征服に乗り出していない。とんだウサギとカメである。そんな一生懸命じゃないヤツに世界征服されたくないものだ。

加えていえば、ララーシュタイン製のロボットは、10年前の設計図を元に作られたマッハバロンに負けちゃうわけで、この時点でララーシュタインは自分の才能の限界に気づくべきなのだ。周りにいる友達は、ちゃんと教えてやった方が彼のためだ。「なぁ、ララーシュタイン、世界制服なんかやめちゃおうぜ。ぜってー、おまえに向いてないって」と。

ララーシュタインが送り込んだ刺客のまぬけさも、トホホポイントにあげておこう。
主人公、嵐田陽を襲った刺客達は、アメフト選手のような、というかまるっきりアメフト選手なんだけど、これがもう、まぬけ過ぎ。原っぱで、主人公に襲いかかるときの攻撃手段は、ラグビーボール型爆弾を蹴りつけること。
え??なぜ?よりによって、ラグビーボール??なぜ、真っ直ぐに蹴り飛ばすのが難しいラグビーボールで攻撃しようとするのか。サッカーボールの方がよくないか?いやいや、それより、野球ボールを投げつけた方が、確実だっていうか、普通は、銃じゃん、銃。暗殺っつったらさぁ。

これに対する主人公側も、かなり間抜け。
第1話途中まで、マッハバロンはまだ完成していない。だから、マッハバロンの存在は、トップシークレットで、主人公ですらどこで作られているのか知らされていない。(操縦の練習は、シミュレーターでやっている)
でも、ついにマッハバロンが完成して出撃したときに、その勇姿を見た、主人公の知り合いの刑事は「おおぉ、あれがウワサのマッハバロンか」。
・・・バレバレじゃん。みんな、マッハバロンのこと、知ってんじゃん。

そんなツッコミどころ満載のマッハバロンだが、26話で打ち切りになる。
大風呂敷を広げるだけ広げて、打ち切られたのである。それが幸か不幸かは、ララーシュタインのみぞ知る、である。

ただ、オープニングテーマはとにかく素晴らしい。マッハバロンの世界観に相応しいとは決して思わないのだが、これだけでご飯何杯もいけるくらいカッコイイ。YouTubeにもそのOPがアップされているのだが、ここではそれではなくて、OPに会わせてベースを弾いている動画をご紹介する。

電王の失速っぷりに仮面ライダークウガに想いを寄せてみる

 仮面ライダー 電王の失速ぶりが著しく、2クールくらいでいいんじゃないのか、と思ったりもする。平成仮面ライターシリーズはいつも中盤くらいまでは面白いんだけど、なんかグダグダしちゃって終わりを迎えるパターンが多い。この辺は戦隊シリーズが年中を通して安定感を持って楽しめるのと対照的だ。

 仮面ライダーでは敵が等身大ってことで、強さのインフレが起こりにくいという要因があるかもしれない。そのため敵の正体に含みを持たせて引っ張るんだけど、結局、膨らんだ伏線を回収できるほどの答えができていないのが常である。ここ数年で一番面白かった仮面ライダー カブトと言えども、その呪縛からは逃れなかった。

 閑話休題。
 平成仮面ライダーシリーズの方向性を決定付け、しかも僕の中では未だにぶっちぎりのマイベストが、「仮面ライダー クウガ」である。オダギリジョーの初々しい演技が光り、葛山信吾演じる一条刑事とのコンビネーションが最高だった作品だが、やはりいわゆる仮面ライダーもののお約束の世界観に、リアリズムを吹き込んだ実績はやはり大きい。

 幼い頃、昭和仮面ライダーを見ていた僕は、常々ギモンを抱えていた。
 「なぜ敵怪人が一体づつしか登場しないのだろうか?」
 本当に日本や世界を支配したいと思うのなら、怪人を大量に導入すればいいじゃないか。仮面ライダーがいくら強いからといって、日本各地にたくさんの怪人が同時に出現すれば、全てフォローをしきれるものではない。だのになぜ?一体づつしか登場させないのか?不思議だった。

 他にも、成功目前までいった日本占領作戦があったとする。すんでのところで、仮面ライダーに阻止されたとしても、欠点を反省しつつ、再び同じ作戦を遂行すればいいものをそんなことはしない。次回は別の作戦を立てるのだ。あいつら、馬鹿か。小学校に行くか行かないかの僕ですら、敵組織を馬鹿にしてた。

 クウガでも、毎回怪人は基本的に一体づつしか出てこない。仮面ライダーのフォーマットを守っているわけだが、従来の敵組織とは決定的に違う。その設定の巧みさには、ほんと感心してしまう。

 敵怪人の目的、それは人間を殺すことにある。人間が動物を狩るように、敵怪人は人間を狩るのである。そしてその狩りは一定のルールに基づいたゲームの体裁をとっている。敵怪人は、自分が決めたルールにそって、殺人していく。そして無事に予定殺人者数をクリアした場合には、怪人ヒエラルキーの上位に登ることが許される。そしてランクが上がれば、さらに複雑で達成困難なルールの殺戮ゲームに挑むことになる。

 敵同士はあくまでもライバルなのだ。蹴落とす対象でしかない。だから一体づつ出現するし、仲間がクウガにやられようとも気にしない。むしろ、仲間が倒されることを願ってさえいる。ライバルが減るからだ。そーいう生来の戦闘種族がクウガの敵であり、人間狩りをゲームとして楽しんでいるから、大量殺戮兵器など使用しないで、基本的に肉弾戦で戦いを挑んでくる。(そーいうチマチマした殺人が面倒くさいって怪人も中にはいて、手っ取り早く飛行機を落としたりして、効率よく殺人者ノルマを達成しようとしてたりしてた。そんな敵怪人の個々の個性や、敵怪人独自の言語や文化などがストーリーに深みを与えていた)

 それで最終回のひとつ前の回。怪人達のヒエラルキーの頂点に立つ最強の敵怪人と対峙するクウガ。吹雪が吹きすさぶ中、殴りあう両者。クウガと怪人は殴りあい、傷つけあう。そして、時折、雄介と怪人の人間体(怪人は普段人間の姿をしていて、世間に紛れている。最強の敵怪人の人間体はあどけない少年の姿)が血まみれになって殴りあうイメージシーンが挿入される。

 この雄介と少年が殴り合うシーンが強烈。顔を朱に染め拳をふるう少年、顔には満面の笑みを浮かべている。戦闘種族の彼にとって、戦闘と殺戮こそが喜びなのだ。一方、主人公・五代雄介は泣いている。泣きながら拳をふるう。争いにしか喜びを見出さない敵怪人に対し、またその犠牲になった人達を忍んで、、戦いの虚しさを感じながら。そして殴り合って、この回は終わりである。

 最終回が気になるでしょ?一体どっちが勝ったのさ?って。どーいう展開になったのさ?って。
 そして、最終回、
 最終回冒頭、警視庁の一室では、刑事達が敵怪人たちとの捜査ファイルを整理している。五代と共に闘った刑事達は、五代のことを語りだす。(五代雄介=仮面ライダークウガ、ということは警視庁も知ってるし、協力もしてる。一条刑事とは親友だし。周りの知人友人もみんな知っているのね)「あいつはいいヤツだったなぁ」みんな口々にする。

 なんと最終回は、知人友人が五代雄介の思い出話を語ったりして丸々一話が終わるのだ。その会話から、五代雄介がラストバトルに勝利し、どっかに旅立ったというのが分かる。五代雄介はこの回、ラスト数分しか出てこない。どっかの海外の浜辺で外人の子供達と戯れているだけ。

 最後の最後まで、とんでもないことをやる番組だった。視聴者はおそらく最終回は壮絶なラストバトルの続きとエピローグで終わると思ってたはずだ。僕もそうだった。すごい肩すかしを食らってしまった。だけど、五代雄介という、仮面ライダー史上最も争いが似合わないキャラクターにとっては、これが正解だったんだなって思う。爽やかな後味を残して、五代は旅立っていった。

 最終回にラストバトルではなく、余裕を持たせたエピソードを持ってきた時点で、平成仮面ライダーの金字塔となることは決定付けられたといえるかもしれない。

突き抜けっぷりが気持ちいい、妖星ゴラス

1980年代の某日、地球に大隕石が接近していることが判明する。「妖星ゴラス」と名付けられたその隕石(黒色矮星)は、地球の引力の6,000倍をほこり、地球に接近すれば、致命的なダメージを与えることは間違いなかった。そこで、地球人類がとった手段とは、、、、

というわけで、今回取り上げるのは映画「妖星ゴラス(1962:東映)」です。地球に大隕石(or大彗星)が接近するというシチュエーションで、多くの映画が封切られてきましたが、その中でも異彩を放っているのが、この「妖星ゴラス」なんですよ。

隕石接近モノといえば、巨大隕石にハッパを仕掛けに行く「アルマゲドン」、巨大彗星にブラックホール化した木星をぶつける「さよならジュピター」、宇宙戦艦ヤマト2の「白色彗星」などがあります。

これらの作品と「妖星ゴラス」は、何が違うのか?
ほとんど(というか妖星ゴラス以外)の隕石接近モノは、隕石が地球に接近する前に、何とかしようと、人類が頑張るわけです。隕石を破壊するとか、軌道を変えるとか、そーいう努力をね。

「妖星ゴラス」は、違います。隕石には手を触れません。なんつっても、質量6,000倍ですからね、歯が立ちません。ということは、残った選択肢はひとつ。地球を動かしちゃいます。
わぁぁ、隕石だぁぁ、危ないから避けちゃえ、ヒョイってなもんです。
そんなアホな、、、と思われる人もいましょうが、それが現実です。ツライからといって目をそむけてはいけません。

「妖星ゴラス」が接近していることを知った人類は、南極に核融合ジェット推進装置を作り、地球を動かそうとする。限られた日数の中で、事故は起きる、怪獣は出てくる、しかも妖星ゴラスは日に日に質量を増大させていく、核融合ジェット推進装置は完成するのか?地球は、妖星ゴラスを避けられるのか?

ま、避けられるんですけどね。
んでも、質量6,000倍の隕石って、すごすぎ。太陽系最大の惑星、木星ですら、地球質量の318倍ですからね。そりゃ避けるしかないわなって思えちゃう。

この妖星ゴラスの設定って、絶対おかしいと思うんですよ。
地球を動かすってそんな無茶な、、て誰でも思うはず。だって地球は猛スピードで太陽の周りをグルグル回ってるんですよ。しかも絶妙な位置関係で太陽の恩恵を受けているわけです。ちょっとでも内側に入れば、地球気温はバンバン上昇し外側に動けば、寒冷地獄に陥る。あと、月はどーした。ほったらかしか、おい。

ツッコむところは無尽蔵に出てきます。
でも、ここで、ふと考えます。地球を動かすことは、もしかして可能なのか?って、考えがアタマをよぎる。よぎんなよって思われる方もいましょうが、ここまで大風呂敷を広げられると、感覚がマヒしちゃうのですな。科学的整合性もまるっきり放棄して、物語はひたすら人間ドラマに終始します。当時は、米ソが冷戦中なので、とりあえずそーいうわだかまりをひとまず置いといて、協力しようとか、国連に予算が無いんで、計画が進まなくて一悶着あるとか、案外しっかりとした流れで物語が進んでいきます。

トンデモ映画でも、平成ゴジラシリーズに比べて、妖星ゴラスの評価がそんなに低くないのは、しっかりとした脚本のせいではないかと思うのだ。でも、科学的考証は最後の最後までほったらかし。気持ちいいくらいにバッサリと。

「これから地球の位置を戻さなきゃ」「これからが大変だ。でもがんばろう」っつって、今度は北極にジェット推進装置を作るぜ!って感じで終劇を迎えるんですが、、、、まてまてぃ、そんな悠長なことを言ってていいのか?!

宇宙ってのは、地球上ほど、抵抗があるわけじゃないので、一旦加速がついちゃうとグングン、スピードが上がっていくわけで、北極にジェットが出来る前に、人類は滅亡しちゃう可能性大だぞ。

そんな観客のツッコミだけを木っ端微塵に砕いて妖星ゴラスは、宇宙の彼方に去っていきました。

翼よ、あれがタイムパラドックスの光だ。ゴジラvsキングギドラ

ヘンな映画を見ると、逆にワクワクする。B級嗜好が日々加速しているよーな気がしてならないが、今回ご紹介の「ゴジラvsキングギドラ(1991年)」(以下ゴジギド)」も最初の数分だけ、でビビビッ!とB級センサーが反応した。見終わった後は、センサーの針が振り切れるくらいのB級ぶりだった。サイテーでサイコーである。

何が「ゴジギド」を最強のB級映画にたらしめているか?
それは、ひとえに「タイムトラベル(時間旅行)」モノであったという一点に尽きる。詳細は置いといて、まずは、冒頭のあらすじ。

現在の日本に、23世紀から未来人がタイムマシンに乗ってやってくる。
彼らは、23世紀でゴジラが大暴れして大変なことになっているので、ゴジラをこの世から葬ることにしたと告げる。

ゴジラは、第二次世界大戦中にラゴス島に生存していたゴジラザウルスが、終戦後近海での水爆実験により、巨大化しゴジラとなったという。だから未来人は、ゴジラを誕生させないために、戦時中のラゴス島に行き、ゴジラ化する前に、ベーリング海に移動させようというのだ。

折りも折り、現代日本にゴジラが接近していることが判明し、その被害を憂慮した日本政府は、未来人の申し出を受けることにする。
そして、未来人と戦時中のラゴス島関係者など現代人3名は、戦時中のラゴス島にタイムトラベルし、ゴジラザウルスをベーリング海に転送する。

無事ゴジラザウルスを転送できた一行は、ホッとした面持ちで現代に帰還する。がしかし、新たな事実が彼らを待っていた。「ゴジラ反応は消えたけど、代わりにキングギドラが現れた!!!」

とりあえず序盤の20分くらいのあらすじ終わり。

まず未来人が、チャックウイルソンってところで、B級センサーがビンビン反応する。大森監督は、よりによって未来人にチャックウイルソンをキャスティングしたんだろうか?プロデューサーの強い意向なのか?謎だ。しかも片言の日本語を話させている。もちろん演技なんかなっちゃいない。

もしも翻訳機が進歩したのであれば、チャックに英語を話させて、日本語をかぶせればいいし、もし日本語が世界共通語となっている、もしくは未来人は多言語を話すことが出来るというのであれば、ピーターバラカンあたりの日本語の流暢な人を充てればいい(ピーターバラカンが出演するとは思わないけど)。

観客はチャックで先制パンチを受け、そこでまず全ての思考能力を奪い去られる。
この映画は考えてみちゃダメなんだなぁと再認識するのである。そしてタイムトラベルとなると、さらにB級暴走は加速していく。もう止まんない。

あらすじにも書いた通り、ゴジラザウルスをベーリング海に転送しひと安心かと思いきや、現代に戻ってくると、日本は新たな脅威に晒されている。
「ゴジラ反応は消えたのだが、今度はキングギドラが現れた!!」ってそーいうことを言うのだ。本当に!!

すっげー!タイムパラドックス!!
奥さん奥さん、これがタイムパラドックスってやつですわよ。

僕は、ここまでタイムパラドックスについて無頓着な映画を知らないし、多分これ以上に無頓着な映画は出てこないと思う。映画バックトゥザフューチャーや漫画ドラゴンボールでタイムトラベルは扱っているんだけど、深く突っ込めばアラが出て来るとはいえ、説明をしようとする意思は感じた。頑張って辻褄を合わせようとしていた。この意思が、大切。たとえ科学的・論理的に間違っていてもハッタリを貫き通すことにSFの面白さがある。

「ゴジギド」にはそーいう意思は全く感じられない。ゴジラは娯楽映画だから細かいこといいじゃーん、って人もいるんだろうけど、その大味な部分がゴジラ映画をつまんなくしてるのだ。って、いかんいかん、そーいうB級テイストを楽しもうというコーナーだった。

どこら辺がタイムパラドックスなのよ、そもそもタイムパラドックスってなにさ。
っていぶかしげな人のためにちょいと説明。タイムパラドックスっていうのは、タイムトラベルで過去に行った場合、色々と矛盾点が出てくることを指す。

たとえば、過去に行って自分の祖先を殺しちゃった場合、どーなるか?
祖先がいなくなるから、現在の自分もいなくなる。現在の自分がいなくなるってことは、過去に行って祖先を殺しちゃう人間がいなくなる。ってことは現代の自分は存在してて、んで過去に行って祖先を殺しちゃって、、、、、ってな感じで堂堂巡りで、頭がこんがらがっちゃうじゃない。それがタイムパラドックス。

ゴジラの場合も同じ。過去に行って、ゴジラの誕生を阻止したとすれば、未来においてもゴジラはいないわけで、そーすると、未来がゴジラによって脅かされることもなくなり、ってことは未来人が現代に来ることもないわけで、そもそもゴジラが現れないということになると、ゴジラに殺される予定の人達も、健在になっちゃうわけで、未来図にも多大な影響が出てきちゃうし・・・Theタイムパラドックス。

とにかく未来においてゴジラが出てきたから、過去に行ってゴジラの誕生を阻止しましょ♪そーしましょ♪
なーんて簡単な問題じゃないのだ。ほいほい手を出しちゃいかんのよ。

それをやっちまったのだ、大森監督は(脚本も大森一樹)
7万歩くらい譲っても、戦時中から現代に帰還した未来人&現代人一行に向かって、「ゴジラ反応は消えたのだが、、、」というシーンはあまりにも酷すぎる。だ・か・ら~、過去の時点でゴジラがいなくなったってことは、ゴジラ反応が消えたとか何とか言っちゃう前に、現代においてゴジラは初めから存在しないんだってば。

んで、ゴジラザウルスをベーリング海に転送した際に、未来人はグレムリンに出てくるギズモのような小動物3匹をこそっとラゴス島に放つ。それが、水爆実験の影響で、3首竜のキングギドラになっちゃった、って設定なのだ。深く考えちゃダメだ。深く考えちゃダメだ、、、と言いきかせても、自分の心にウソはつけない。なんじゃそりゃ!

水爆はなんでもありか!!ありなのか!!
ゴジラザウルスが、水爆実験の影響で巨大化してゴジラになったのを、200万歩譲ったとしても(譲んなよって心の声が聴こえる)、3匹の小動物が水爆実験で、巨大化のみならず「合体」した、、、って一体どーいう生物なんだ。
そんな水爆あるなら、オレとキムタクをラゴス島に送りやがれってなもんだ。合体しちゃるわい。巨大化しちゃるわい。

とにかくもう前半の20分だけでこれだけツッコミポイントがあるのだ。
1時間半の中では、もう想像もしたくないほど、ツッコめる。こーいう映画が商業ベースで上映されたことを神に感謝したい。っていうか、一緒に神に感謝しようよ、ね、大森監督。

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