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WordPress本が2月26日にリリースされます。

告知です。2月26日に本が出ます。WordPress関連の書籍で、

「オープンソース・ブログ構築ソフトWordPress2.7対応 「導入&カスタマイズ」実践ガイド」(秀和システム刊、2,600円)

と言います。本のタイトルが長っ!って感じなのですが先方の編集者に一任していましたので、おそらくこれが売れるタイトルと判断したのでしょう。

執筆に半年もかかっただけに、400Pを超える超大作となっています。その中に、基本的なWordPresの使い方に加えて、約70種類に及ぶプラグイン紹介と3種類のテーマのカスタマイズを盛り込んでいます。

唐突ではありますが、ボツになった前書きを公開します。この本に込めた想いや意図が少しでも伝われば幸いです。

WordPressは現在最もイキオイのあるブログソフトウェアです。数多くのブログサイトがWordPressで運営されていて、今後もWordPressに乗り換えるブログは増加するでしょう。
たしかにWordPressは優秀なブログソフトウェアですが、あくまでも道具に過ぎません。WordPressを使い始めたその日から、完全無欠の人気サイトが手に入るわけではないのです。
やはりWordPressについて学んでいく姿勢が無いと、「WordPressを使うだけで、人気サイトになると思っていたのかなぁ」とスラムダンクの矢沢君の轍を踏んでしまいかねません。

この本は、WordPressを使いこなすための基礎知識と、効率的にWordPressをマスターするための応用技を可能な限り盛り込みました。
WordPressを極めようとすれば、PHPやスタイルシートなどの知識が避けられませんが、この本はデザインテンプレートである「テーマ」と、WordPressに機能拡張をもたらすプラグインを活用することで、PHPやスタイルシートに馴染みの薄い人でもある程度のレベルまでWordPressを使いこなせるように意図されています。

習うより慣れろ、という諺もあります。プラグインを導入してサイトのパワーアップを図ったり、「テーマ」を編集して自分好みのデザインに変えたり、といった実践的な作業を通じてWordPressに慣れ親しんでいくことが、WordPressを習得する一番の近道だと筆者は考えます。

チャレンジ精神に溢れる人たちに、WordPressは優しく微笑み返してくれるでしょう。臆することなく、WordPressを使ってみてください。
この本がビギナー&チャレンジャーの皆さんの足元を照らす光となれば幸いです。

ちなみに、実際の前書きは大体上の文章と同じなのですが、実際に本を手にとってみてどの辺がボツになったのか確認してみてください。

あけましておめでとうございます ~ 影響力のあるブログになるために

あけましておめでとうございます。NetScrander管理人の吉村です。

2008年にはブログ王になるという志を掲げていたわけですが、ブログ王というよりは、ブログソフト王に向かっているよーなくらい、2008年後半はWordPressどっぷりの生活を送ってきました。

今春発売されるであろう、WordPress本はちょっとすごい出来になりそうです。PHPやらMySQLやらは置いといて、とにかく使い倒すために必要なことをガンガン詰め込んでいます。たぶん、詰め込み過ぎだと思っているくらい。(その分、執筆に時間がかかって、妻に(本が)出る出る詐欺、と言われている有様です。)

なので、
固定リンクを変えずにスムーズにMovableTypeからWordPressに移行するまでの作業ログ (IDEA*IDEA)
が注目を集めていると悔しくて悔しくて。

いやいやいや、そんな面倒なことをしなくても、僕がやったやり方(MovableTypeからWordPressに固定リンク込みで完璧に移行する方法)でいいじゃん。こっちだとカテゴリーもタグも引き継げるよ!MySQLをいじらなくてもいいよ!って声高に叫びたい今日この頃だったりします。

やっぱりブログの影響力の差ですよね。もっと自信を持って情報発信していかな、と決意を新たにした2009年でした。

新興善小学校跡地に、長崎市立図書館ができた

長崎市立図書館オープン 初日の来館者9000人 (長崎新聞)

 新興善小学校跡地に、長崎市立図書館ができました。長崎市は、県庁所在地で唯一市立図書館が無い市だったそうで、その不名誉なNo.1の座から降りることになりました。もっとも長崎市には、長崎県立図書館と言う立派な(というか相当老朽化しているけど)図書館があったので、別に市立図書館が無くても困りはしていませんでしたが。

 んで、新興善小学校ってのは、市役所と県庁のちょうど中間あたりにあるわけです。市役所通りに面していますが、この通りは微妙に不便でして、浜の町方面から来るにしても、長崎駅方面から来るにしても、結構な坂道を登らないといけません。電車の路線が至近を走っているわけでもなく、使える公共機関はバスだけということになります。

 長崎歴史文化博物館、長崎県立図書館からも徒歩20~30分くらいは歩きます。出島に移転した長崎県立美術館からは徒歩30~40分くらいでしょうか。

 何が言いたいのかと言うと、なんでそんなところに建てたん?

 興善町と言ったら長崎市の官公庁街のド真ん中ですよ。長崎市役所、長崎県庁、裁判所に保険事務所が立ち並ぶ地区になぜ図書館を建てたのでしょうか?いろんな大人の事情が働いたのだと思いますが、文化施設を孤立させてどうするよ。しかも、あの辺の朝夕のラッシュは相当なものです。市が率先してそれに拍車をかけてどうする。

収蔵能力は、県内の図書館では最大となる八十万冊。開館時点での蔵書数は三十二万冊で、このうち開架が二十五万冊。

 手続きの迅速化を図るため、各図書にはIC(集積回路)タグを取り付けた。ICタグ導入により、利用者は貸出機を使って自分で手続きができる。閉架書庫の検索も数分でできるようになり、返却本は自動で仕分けされる。

 こういった最新システムを導入するのであれば、いっそ大駐車場完備で郊外型施設にしてしまうという選択肢はなかったのかな。

(書評)自分の小さな「箱」から脱出する方法



 論語では「義を見てせざるは勇なきなり」と解いています。目の前で困っている人がいるのに、手を差し伸べようとしないのは勇気が無い、という意味合いですが、「自分の小さな「箱」から脱出する方法」(大和書房刊)は、その「義を見てせざるは勇なきなり」を米国的なアプローチで解説している本です。

 一時期話題になった「鏡の法則 人生のどんな問題も解決する魔法のルール」も言わんとしている方向性は一緒なのですが、こちらはそれこそ先祖の霊が泣いていますよ的な、お涙頂戴なアプローチなわけです。理ではなく情に訴えると言うか。読者の9割が泣いたそうですが、僕は少数派みたいですね。読む価値が無いとまでは思わないけど、自分自身と真摯に向き合う覚悟がある人は、「自分の小さな「箱」から脱出する方法」をオススメします。

 さて「自分の小さな「箱」から脱出する方法」では、「箱」という表現で自己欺瞞を説いています。つまり見て見ぬ振りをしたときに、自分を正当化するために言い訳をしますが、それが自己欺瞞の第一歩です。自己を正当化すると、他者を貶め、現実を自分の都合の良いように捻じ曲げて解釈します。

 そして正当化した自分の行動を自分の性格として振舞っている内に、そうして箱をいくつも使い分け、箱の中からしか物事を見ないようになっていきます。箱の中にいる限り、他者は貶める対象としか捉えないので、夫婦、親子、同僚、上司、全ての人間関係がギクシャクする一方です。心に湧いた「義」や「仁」を無視して行動することが積もり積もって修復不可能な事態にまで発展してしまいます。

 Amazonでは冒頭の何ページかを読むことができるのですが、続きが気になった人はぜひお買い求めいただきたいと思います。こうした自己啓発系の書籍はほとんど読んではいない、というか(鏡の法則のようなうさんくさい本を結構多そうなので)避けていた分野なのですが、この本は理詰めと言うか、心ではなく頭で理解できたのでオススメです。

 いろんな自己啓発本やビジネス書がありますが、それらを読む前に、あるいはそういう本をたくさん読み過ぎて頭でっかちになってしまったときに、真っ先に読んでみてください。「オレばっかり損な役回りをやらされている」と人間関係に悩んでいる人はもちろん、「チームの生産性が上がらない」と頭を抱えている管理職の人もぜひ詠んでください。(今の上司なんて暗記するほど読んで欲しいところ)

 「箱」の外に出るための解決法も書かれていますが実践するのは難しそうです。しかしその道程は険しくても、キチンとその道筋は見えています。そこから逸れないように、一歩一歩歩いていけたらいいな、と思いました。

ライターの道は茨の道か

夢の印税生活(日経BP ITpro)

 矢沢久雄氏が、自身の印税収入を題材にしたコラムを掲載しています。ライターを目指す人がどれほどいるかは分かりませんが、ここに出ている金額は妥当な額です。僕も、書籍3冊を執筆し、現在は雑誌の連載1本を抱えていますが、これくらいの額になります。技術系ライターはほんと因果な商売というか、好きじゃないとやっていけないけど、好きでもやってられない仕事ですね。

 小説の場合、まず新書で出て、それから数年後には文庫化されて再度リリースされます。本が1冊出れば、2度美味しいのです。愛してやまない銀河英雄伝説なんて、徳間ノベルズとして出た後、愛憎版、徳間デュアル文庫、創元SF文庫と発行され続けていて、ほんと羨ましい限りです。

 一方技術書は、技術の流行り廃りがあるので、1冊の本が何年にも渡って売られていくことは稀です。僕が書いたSEO本も、今年はともかく来年は増刷されることはないでしょう。ポジティブに考えれば、新しいネタが次々に出てくるので、書くネタには困らないということでもあるのですが。

 矢沢氏が、好きな言葉は”増刷”って書いてありますが、ほんとにそうです!増刷大好き!

 それはさておき、矢沢氏も指摘しているように、やっぱりライター一本でやっていくのは相当大変です。
 大変なことは重々承知の上で、その困難な道に挑もうとしています。さてさてどうなることやら。

人生のタイミングでは、必ず河井継之助の言葉を思い出す

自宅にはあまりに読み過ぎてしまった為に、表紙がボロボロになってしまった本が3つ(正確には17冊)ある。

ひとつは、「銀河英雄伝説」(田中芳樹著:徳間書店:全10巻、外伝4巻)
次に、「競馬必勝本の新理論 バージョン8」(KKベストセラーズ)

そして、「峠」(司馬遼太郎著:新潮文庫他:上下巻)である。この3つの本は、僕の人格形成に大きく影響を与えているが、今回は、「峠」について語ってみる。

「峠」は、幕末を生きた長岡藩士「河井継之助(かわいつぎのすけorつぐのすけ)」の半生を綴った歴史小説である。
彼は、幕末の乱世において、長岡藩家老上席として、長岡藩を幕府にも薩長にも迎合することない武装中立の一都市に仕立て上げようとした人である。だが、血と戦を欲する時代の前に、彼は42才の若さで、その志半ばで戦場に散っていった。

彼の人為を徳富蘇峰の言葉を借りて表現してみると、
「継之助は、西郷隆盛と大久保利通と木戸孝允(←彼らを維新の三傑という)を足したより大きいとは言えないが、彼らを足して3で割ったよりも大きかった」

小国の一家老に、ここまでの評価を下されるというのは、かなり特殊なのではないだろうか。凄え。

実際の業績は、「峠」を参照していただくとして、僕が最も惹かれるのは、彼の行動力・判断力・決断力などなど、全て私には無縁な「力」を持っていて、それを駆使し得た、という事実。ほんと憧れる。

僕は相当に優柔不断な人間で、とにかく意志が弱い。ダメダメなんである。問題が起きれば、逃げ出したいし、巻き込まれたくない。でも、いい格好はしたい。そんな人間である。

それでも断固たる決意で、事態にあたらなくてはならない時が、年に数回やってくる。来年早々に退社し、新たなる人生を踏み出さん、としている今現在も迷いの中にいる。逃げ出したい。全部放り出したい、という誘惑が頭をもたげてくる。そんな時私は、迷いを吹き飛ばし、渇を入れてくれる、「峠」の一小節を思い出す。

これは、滅び行く徳川家のために一肌脱ぎたいという主君に対して、継之助が思索を巡らすというシチュエーションでのセリフである。もちろん継之助は無用なトラブルは避け、国力を温存したいと考えている。(新潮文庫版「峠」上巻:537P)

そんな甘さで、今後、時代の大暴風(おおしけ)のなかで藩の舵が取ってゆけるものか。
たとえば、こういうことだ。藩のためにもなり、天下のためにもよく、天朝も喜び、幕府も笑い、領民も泣かさず、親にも孝に、女にももてる、というような馬鹿なゆきかたがあるはずもない。
何事かをするということは、結局はなにかに害を与えるということだ。何者かに害を与える勇気のないものに善事ができるはずがない。(一部抜粋)

迷いの中にいる時、このセリフはガツンと効く。
(確かにこのセリフは、司馬遼太郎の創作であることは分かってるんですが、彼の生き様を見事に捉えたセリフと言えましょう)

ただこの考え方を拡大解釈しちゃうと、「自分が信念を持って行動すれば、多少の犠牲なんて気にしないぜ」となり、自己中が加速する恐れがあります。要注意。

ともかく「峠」は、私にとっては「竜馬がゆく」よりも体温が上がるアツイ作品です。ご一読あれ。

ダーウィンアワードよりも、ダーウィン賞を激しくオススメしたい


初めてダーウィン賞を知ったのが、2001年のこと。
それから6年、まさか映画化される日が来ようとは思いもしませんでした。 

「ダーウィン賞」は、お馬鹿な死に方をした人に贈られるという由緒正しい賞です。なんで「ダーウィン」の名前が付いているかといえば(ダーウィンってのは進化論を発表した人ね)その進化論の基本コンセプトは「環境によりよく適合したものが生き残り、ほかは排除される」ってことに由来する。

つまり、お馬鹿な死に方をしたお馬鹿な人達は、人類にお馬鹿な遺伝子を残さずに死んじゃってくれてありがとう、ってわけで賞が与えられるのだ。なんてブラックな賞でしょうか。

ま、そんなわけで、お馬鹿な死に様が色々と取り揃えられてます。
http://www.darwinawards.com/ (公式サイト:もちろん英語)

たとえば、
「ウォルター青年は、大の歯科医嫌い。しかし、虫歯の激痛に耐えられず、友人に、あごを殴るように頼みます。あごを殴られることにより、歯痛から逃れられると思ったのです。でも誤算がひとつ。友人のパンチは強烈で、しかも精度が良くありませんでした。ウォルターは、頭を強打され、頭蓋骨骨折により死んじゃいました」(注:僕の脚色が結構入ってます)

「ガリー青年は、ハロウィンの仮装で、木綿の包帯を巻いて指先までグルグル巻いて、完璧なミイラ男となった。んで、タバコを吸ったら、包帯に引火。重度のヤケドをおった。南無~」

あと「枕元の電話の音で起こされた男が、受話器を取ったんだけど、それはたまたま枕元に置いてあったピストル。寝ぼけている彼は、ピストルを耳元にあてて引き金を引いちゃった」とか、んなアホな!と思える話、満載です。

でも「英語なんで、意味がよく分からない」って人もいるでしょう。僕もそーです。ダーウィン賞をまとめた本が出版されていますので、購入してみてはいかがでしょうか。

2001年に発行された「ダーウィン賞!―究極におろかな人たちが人類を進化させる」(講談社、1,400円)は既に絶版になってますが、映画化に併せて、復刻されました。

それが「ダーウィン・アワード 死ぬかと思ったインターナショナル」(アスペクト、1,200円)です。発行されたばかりなので入手しやすいのですが、ダーウィン賞大好きの僕から言えば、先に発行されてた講談社の「ダーウィン賞」を強くオススメします。すでに「ダーウィン賞」を持っている人は、「ダーウィン・アワード」は買わなくて大丈夫です。ただの劣化コピーですから。

なんといっても、「ダーウィン賞」は349P、エピソード数169。「ダーウィン・アワード」は160P、エピソード数98。原著は同じなのにページ数半減、収録されているエピソードも2/3ってどうよ。前書きの部分を比べてみると一目瞭然ですが文章が大きく削られています。新しいエピソードが追加されているかなぁと期待して購入しましたが、期待外れでした。

Amazonではプレミア価格で売られていますが、もし近所のブックオフで「ダーウィン賞」が売られていたら買ってみてはいかがでしょうか。

ユリイカのジョジョ特集に全力で落胆する。ゴゴゴゴゴゴ


ユリイカ2007年11月臨時増刊号 - 荒木飛呂彦 鋼鉄の魂は走りつづける」を読んだ。
いや、正確には最初の1/3くらいしか読んでいない。そこで心が折れてしまった。

 冒頭の荒木飛呂彦氏のインタビュー記事。荒木氏を囲んでの座談会といった方が正確かもしれないが、そこに出席している金田淳子氏があまりに酷い。腐女子を否定する気持ちはさらさらないが、誌面の後半を金田氏的腐女子妄想が占め、荒木氏に強引に同意させ悦に入っているのである。一ファンとしてそのシチュエーションは喜ばしいだろうと思うし、僕もそこにいたら舞い上がってしまい、とりとめもない話を滔々としたかもしれないが、僕が聞きたいのはあなたの妄想話ではない。

座談会のメインは誰なのか?この本の意図は何なのか?金子氏にファンの代弁者たる自覚はあったのか?
怒りが弾けて冗談抜きに涙が出てきた。

次の草森紳一氏の評論も酷い。なんだあれ。
関係無いスポーツ選手の話が所々に挿入されるのだが、それがジョジョ的世界観と全くリンクしてこない。ジョジョのことを書いてると、あーそうそう中田英がね、みたいな感じでエピソードを思い出したので入れてみましたという感じ。

正直この人、ジョジョをそんなに読んでないと思うのだがどうだろうか。スタンドの説明について怪しい部分があったし。そもそもキラークィーンのモチーフは狐じゃなくて、猫だ。

この最凶コンボで心を折られて、この後はほとんど読んでいない。ジョジョ立ちのところはやはり楽しく読んだけど。

怒りと悲しみ、これしか残らない。

千代田web図書館、待望のオープン!

・千代田web図書館
 http://weblibrary-chiyoda.com/

 千代田web図書館が11月26日(月)にオープンしました(してました)。
 ひそかに期待していただけに感慨もひとしおです。千代田web図書館は、デジタル書籍の貸し出しをするバーチャル図書館で、(おそらく日本唯一の)公共の図書館が運営するサービスです。

・千代田区立図書館、電子図書を貸し出す「千代田Web図書館」を開始
 http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/11/13/17503.html(INTERNET Watch)

千代田Web図書館は、PC上で閲覧できる電子図書をオンラインで貸出・返却するサービス。サービス開始時点では、16出版社から提供された約3,000タイトルが利用できる。利用には千代田区立図書館の利用登録とWeb図書館のアカウント申し込みが必要で、電子図書の閲覧には専用リーダーソフトのインストールが必要となる。専用リーダーソフトの対応OSはWindows Vista/XP/2000。

 3月までは試験期間ということで、千代田区在住者しか使えないらしいのですが(※)、順次利用者の範囲が拡大されるようです。この試みが成功すると、公共図書館が抱える問題をある程度解決できるのではないかと考えています。

 時間や場所に制限されることなく本を借りられるというのは大きい。資料性が高い文献や、希少価値が高い本は借りられなかったり、あるいはその図書館に出向く必要があったりして、借りにくい状況にありますので、そういったものを率先してデジタル化することで図書館の公共性はさらに高まるのではないでしょうか。国会図書館が抱えている大量の蔵書の内で、絶版になっている書籍をデジタルで提供してくれたら言うこと無しです。 

 まだまだ千代田web図書館の蔵書は豊富とはいえません。ほんの一部の出版社しか参画していないようですし。
 しかしこの試みが成功して、「この本は希少性が高いために一般の方にはデジタルでお貸ししています」と図書館がアナウンスするくらいまで普及すれば言うこと無しですね。頑張ってほしいと切に願います。

ただの芸能人本だと思っていると火傷する、ホームレス中学生

 王様のブランチで、現在ベストセラー街道驀進中の「ホームレス中学生」の執筆者、麒麟の田村 裕がインタビューに答えていた。
 ちょっとうろ覚えなんだけど、「その印税をどうしますか?」との問いに、「世話になった方々に何らかの形で返していきたい」と答えていた。

  優等生的な答えだなぁ、と思ってそのときは軽く受け流していたんだけど、気になって「ホームレス中学生」を読んでみた。読む前は、ネタとしてお馴染みの公園で暮らしていたホームレス話が中心の芸能人本の類で、最後あたりに親兄弟のハートウォーミングな話なんか出てきたりして、まぁ笑ってちょっと泣けるレベルの本だと思ってた。

 (この後、ネタバレというか、内容について触れてますので未読の方はご注意ください)

  実際、最初の1/3くらいまでは、父親の借金に起因する一家離散の話や公園で寝泊りする「ホームレス」エピソードが綴られているが、これは面白エピソードの類で、たしかに想像を絶するシチュエーションには違いないが「ネタ」の域を脱していない。

 この本の真骨頂は、そもそも最愛の母親を亡くし、圧倒的な絶望感・虚無感を抱えたまま生きている少年の姿が、様々な面白エピソードの裏に潜んでいるところにある。なんといっても、田村少年の望みは、人の役に立って死ぬことである。母親の死、そして一家離散という大波が田村少年を人生の漂流者にしてしまったのだ。

 食事も満足に食べられないという肉体的な飢餓感だけではなく、母親という最愛の存在を無くしてしまった喪失感、このダブルの満たされぬ想いを抱いて、それでもまっすぐに生きている田村少年の姿はあまりに切ない。

 肉体的な飢餓は、周りの人たち(近所の人、友達の親、親戚)の尽力によって何とか回避することができ、また高校の担任との交流によって心にポッカリ空いた穴を塞ぐことができた。王様のブランチで、世話になった人に返したい、という言葉がきれいごとではなく、100%本心なんだろうと信じられる。もしかしたら途方の無い自責の念を抱えて今も生きているかもしれない。

 世知辛い世の中において、人間の「情」というものをもう一度信じたくなる本であることは間違いないのだが、この本を通して自分自身の闇と向き合うことになるかもしれない。それほどこの本のテーマは、重く深い。

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