「他の国もやってるから」って、首相が小学生みたいな駄々こねてる

首相、サマータイムに前向き 「やってない日本が異例」 (asahi.com)

福田首相は26日、夏季に時計の針を1時間進めるサマータイム(夏時間)制度の導入について、記者団に「やっていない日本が異例。我が国も制度を入れるべきだとの意見が強くなってきている。特に環境の問題があり、私もサマータイムをやってもいいのではないかと思っている」と述べ、前向きな姿勢を示した。

 えー、ほんとにこれは一国の首相が発言したことなんだろうか??
 マスコミがいつものように、都合の良い部分を恣意的にピックアップしてるんじゃないよね??

 もし福田首相がほんとにこーいう発言をしたのなら、由々しき事態だと思います。小学生が「みんな、DS持っているから、ボクも買ってー」と駄々こねているのと同じでしょ、これ。

 ともあれ、「他の国もやってる」ってことなので、サマータイムの実施状況を見てみましょう。

DaylightSaving-World (Wikipedia)

 この世界地図を見て分かるように、たしかに欧州や北米はサマータイムを導入している。すわサマータイムは世界の常識だ、と早合点する人もいるかもしれない。

 騙されちゃいけない。

 サマータイムを採用しているのは、緯度の高い国ばかりなのだ。
 温暖なイメージがあるスペインやイタリアでさえ、北海道と同じくらいの緯度にあり、フランス、イギリスなんてさらに北、樺太あたりに匹敵する。

 北極(南極)に近くなればなるほど、日中の日照時間は長くなる。ロンドンに住んでいたけど、夏の日照時間の長さはハンパない。日本人のイメージだと、夜の9時が夕方5時くらいの明るさだと考えていい。9時10時に外出してても、夜遊びしている感じには全然ならない。もちろん街灯なんか付いちゃいない。だって明るいもの。そんな夜の日差しの下、パブで酒を飲んでいるのである。当然朝も5時くらいにはすっかり明るい。

 逆に、冬は日照時間が短い。朝9時くらいになっても薄暗いし、3時くらいから日が沈み始め、5時なんてすっかり夜だ。

 サマータイムってのは、日中の日照時間がこれくらい極端になって初めて意味を持ってくるのであって、日照時間の差がそこまで激しくない日本でやる意味なんてゼロに近い。現に、サマータイムを導入している米国でも、赤道に近いハワイはサマータイムを導入していないし、同じく緯度が低い中国やインドではサマータイムは導入されていない。

 断言しよう。
 サマータイムを導入したところで、始業時間が1時間早まったのに終業時間は変わらない、なんて民間企業が続出すること間違いない。

 そんなにサマータイムが環境に良いっていうのなら、官公庁が一斉に始業時間と終業時間を1時間早めた「勝手サマータイム」をシミュレーション的に1年間やってみればいい。それで労働環境の改善に繋がったら、大々的に報告すればいいじゃん。

 なぜここまでサマータイムを導入しようと言う動きが活発なのか?
 産業界からの圧力じゃねーの、と勘繰ってしまうが、あながち間違っていないと思う。

 サマータイムを導入することで、家電や情報システムなどは仕様を変更することが余儀なくされる。アナログ式の時計なら、針を1時間進めるだけで済むが、放送関連、決済システム、労務管理なんて全て手を入れなくてはならなくなる。

 つまりどーいうことか?
 サマータイムを導入するだけで、新たな需要を創出することができる。サマータイム対応××、って商品が雨後のたけのこのようにポコポコと出てくるに違いない。西暦2000年問題なんて目じゃないほどの需要が期待できるのだ。

 サマータイムを推進している人たちは、環境に優しいだの、とか、エコ的にどうの、ってことをもっともらしく言っているけど、その実、新しい経済刺激策の一環でしかない。

 国民はやっぱりサマータイムはエコ的にありだよね、というお題目に乗っかって、サマータイムYes!と言ってしまうのだろうか。産業界を潤すために、国民のライフスタイルすら犠牲にされようとしている。

 #追記:経団連がめちゃくちゃプッシュしてましたねサマータイム。なりふり構っていない感じが逆に怖い。

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