後悔しないライターの発注法

 今現在、社内で相当変わったポジションにいると思います。一言で言えば社内ライター。
 今抱えているだけで、自社媒体(隔月刊誌「WEB FLASH」、メールマガジン「InternetNOW!」「週刊e-Report」)、他社媒体(「Web担当者 現場のノウハウ(インプレスR&D)」、「視線が明かすウェブ制作の常識・非常識(CNET Japan)」)の執筆に携わってます。

 親会社イー・エージェンシーが手がけるWeb制作案件に関わることはさすがにありませんが、たまーに「ライターを紹介して欲しい」という相談が来ます。どういうライターを探しているんですか?と聞くと、明確な答えが返ってこなくて、結局誰を紹介していいやら迷ってしまう、なんてことが起こりがち。先日も、メルマガを書けるライターを探しているというので、その条件を聞いてみると、

・30代~50代の男性向け
・ラーメンから車、広い題材で
・堅くない文章を書ける方

 という答えが返ってきましたが、これじゃ紹介のしようがないなー。
 ライターを名乗っているものであれば、上記のオーダーは普通に応えられます。もちろん僕も書けます。じゃあ上の条件に合致した文章ならなんでもいいのか、と言うと決してそうではないでしょう。僕が軟らか目に書いたラーメンのレポート記事は担当者のOKをすんなりもらえると思いません。

 つまり、条件が条件として機能していないので、何を求めているのか、ということが全然伝わらず、担当者のイメージとライターが書いたものが乖離してしまいます。

 何をもって「30代~50代の男性向け」を判断するのでしょうか。文体?内容?
 おそらく当該のメルマガの読者層がそれくらいなのでしょうが、この条件は条件のように見えて何の条件でもありません。屏風からトラを追い出せと言われているようなものです。

 「ラーメンから車、広い題材で」、というのも曲者で、情報の深さがまるで見当付きません。僕でもラーメンや車の記事を書けますが、あくまでも素人レベルの域を出ません。あそこのラーメンが美味しかった、あの新車はカッコイイ、くらいのレベルが関の山です。ある程度の深度のある記事が欲しいのであれば、それぞれの専門ライターに任せるべきです。全ての分野について精通しているライターはいません。広く浅く知識を持ちながら、いくつか得意分野を持っている、というライターがほとんどです。

 「堅くない文章を書ける方」なんて、なんで条件に入っているのか判断に苦しむレベルですね。
 堅くない文章ってなに?その基準は?と疑問は当然ありますし、堅くない文章、というのと、軽妙洒脱な文章ってのは微妙に違っているので、担当者の好みに左右されそうなライター泣かせの条件です。
 ただ、ライターたるもの、文章の硬軟なんて普通に使い分けられますよ。バラエティの司会をやっているアナウンサーも、ニュースを読むときはきちんと読むでしょうよ。それと同じです。

 では、どのような条件を提示すると、発注側の意図がきちんとライターに伝わるでしょうか?

 一番手っ取り早いのは、既存の記事を例に挙げること。「月刊XXに連載されている△△のような、記事を書いて欲しいのです」と伝えると、あぁこーいうことがやりたいのかと分かります。
 また「誰々のような文体」というオーダーも、「堅くない文章」と言われるよりははるかに具体的にイメージが伝わります。

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