モナークモナーク、攻略編

・モナークモナーク(日本ファルコム)
http://www.vector.co.jp/games/select/file/gt000367/

前回に続いて「モナークモナーク」(以下、モナモナ)の話である。
見かけのコミカルさに反し、これほど骨太で戦術家魂を揺さぶられるゲームは、希有ではないだろうか。朝から夜までぶっ通しでプレイしているが、あらためてその奥深さに唸らせられた次第である。

「愛読書は、孫子の兵法書ッス」「マキャべリズム、サイコー!」「将来の夢は軍師です!」って、戦術ラブな人は、迷わずにプレイしてほしい。安いし。

モナモナの命題は、敵を殲滅(せんめつ)させることではなく、「いかに楽して勝つか」である。そのための方法論が、そのまま孫子の兵法書やマキャベリズムを応用できるということから、僕はモナモナを最高級の戦術ゲームと位置付けたい。

敵兵力を上回る戦力を整え、真正面から敵を粉砕する、なーんてことはモナモナでは野暮野暮。モナモナー(モナモナフリークの意)の合言葉は「レッツ!漁夫の利」「ヘイル!棚からぼたもち」なのだ。

楽して勝つためにはどーすればいいか?
今回は、その実践編である。

・兵力は集中させるべし。

楽して勝つ、といっても、やっぱ基本は大事。100人の兵士が100部隊は、5,000人の兵士1部隊に簡単に蹴散らされるので、兵力は集中させて運用するのが鉄則だ。

しかし、2,000人以上の部隊には維持費がかかるため、2,000人未満の部隊を複数確保し、ここぞ!というタイミングで合流、運用するのが勝利のカギ。

逆に、敵兵力は集中させてはならない。
1万人以上の大部隊になってしまうと無人の荒野を駆けるが如く、自国を蹂躙(じゅうりん)されてしまうだろう。残念ながら、そーいう事態に陥った場合に、再スタートに手が伸びたり、同等以上の兵力で迎え撃ちたいのが人情だけど、ここはグッと我慢する。死中に活あり、ピンチをチャンスに変えるのだ。

それだけの大部隊を粉砕するのは「もったいない」し、また敵部隊を粉砕するためには、2倍以上の兵力をぶつけないと心もとない。同等程度なら相打ちになっちゃうからね。

いっそのこと、敵大部隊は放置して、手持ちの全兵力を敵国攻略にあたらせることをオススメする。それだけの敵兵力が集中しているということは、敵国内の守りは手薄ということでもある。自城が陥落する前に、敵城を制してしまえば、自国蹂躙中の敵部隊は、そのまま頼もしい自部隊に変わる。労せずして1万人の部隊をゲットできるのである。

1マイナス1、で敵部隊と相打ちするか、1プラス1で2倍の兵力にするか、答えは明白。ただし、敵城攻略でまごまごしてる間に、自国が陥落しちゃうこともあるんで、ご利用は計画的に。

・兵士は孤立させるべからず。

こちらが指示を与えない限り、自国の兵士達は勝手に行動する。ズンズンと敵国内に進入し、各個撃破の的になってしまうバカモノも多い。そーいうときのために、柵を活用する。敵軍の進入を阻むと共に、自軍を外に出させないためにも柵は存在するのだ。

・柵(さく)を使いこなせ。

モナモナにおける柵活用について語りだすと、そのまま本が一冊書けそうなんで、簡単に紹介すると、柵の目的は敵の進入阻止(&含む足止め)と、自軍の行動範囲抑制である。

それと忘れちゃいけない。柵は戦力である。
柵の防御力は200で、敵から攻撃を受けると数値が減少していく。0になれば柵は破られ、敵が進入してくる。そこで、柵の反対側に待機、防御力が0になる頃を見計らって、柵を作り直す。すると防御力は200に回復して、敵は再度、柵アタックを繰り返さなくてはならない。これを延々と繰り返すのだ。敵が柵アタックを繰り返す度に兵力が減少していく。

兵力が目立って減少するわけではないが、ボディーブローのように効いてくる(ときもある)。柵を作り直す度に、こちらの資金も減少してしまい、これがボディーブローのように効いてくることもあったりするのでご用心。

・橋を活用せよ。

モナモナにおいて、「柵」と「橋」を制するものは世界を制す、といわれるほど重要な存在である。

特に、橋をかけることができるのは自軍だけである。敵軍は橋をかけることができないので、このアドバンテージは大きい。戦場をどこに設定するか、のキャスティングボートが握れるのだ。敵城付近にショートカットの橋をかけ、電撃的に敵城を制圧することができるマップもひとつやふたつじゃない。(STAGE 25他)

また、自国と敵国を結ぶためだけではなく、敵国と敵国を結んでしまうのも戦術的に有効である。敵国Aの進軍の矛先を敵軍Bに向けさせて、敵国AとBの消耗戦へと誘導するのである。(STAGE 47他)

幸いなことに、敵の行動パターンにおける柵の優先順位は低い。他にすべきことがなければ、柵を壊しにかかってくるが、他国との争いが行われている場合は、そちらが優先される。こちらは敵国間に橋をかけた後に、柵で敵国の進入をガードしつつ、敵国同士を後目に、自国の戦力の充実を図るスンポーである。んで、弱った敵国に無傷の大兵力をドドンと投入し、ジ・エンド。

しかしタイミングを逸すれば、敵A国がB国を併呑し、強大な新生A国になって自国に牙をむいてくることもある。この場合、最もスマートな戦術は、A国がB国をあとちょっとで制圧しそうなイキオイのときに、A国の城を電撃攻略することだ。A国はB国攻略にほぼ全戦力を注いでいるので、城の守りは手薄である。A国を制圧してしまえば、あとに残されているのは、弱体化しているB国だけ。
楽勝楽勝。ビバ!漁夫の利。

・村作りを任せるべからず。

兵士は勝手に村作りをしちゃうんだけど、放っておくと、3×3の島状のマス内に2つしか村を作らないことがある。自国の村は隣接して作ることができないので、この場合、ベストな村の配置は島の4隅であるはずなのに、だ。大抵のマップでは気にすることはないが、初期領土が狭いマップにおいては、この差は大きい。スタートダッシュを決めるためにも、初期の村配置は、慎重を期したい。(STAGE 44他)

スタートダッシュといえば、最初に領土は拡大されるだけ拡大した方が得策だ。より遠くに柵を築き、落ち着いて内政の充実を図る。兵力の少ない初期段階で、敵国が柵を破りに来ることはまずないので、柵は作っちゃったもん勝ち。

・占領一方手前でとりあえずセーブ。

マップをクリアすると、それに対して評価が下される。
クリアにかかった日数や、戦闘効率などに対して点数がつけられるのだ。そこで侮れないのが占領率。マスが1個でも自分の領土ではない場合、占領率は99%となり、減点のポイントとなる。苦労して攻略したのに、99%だったら、泣くに泣けない。

占領率100%の確実なやり方は、最後に残った敵の村を味方で囲む。このとき周りは、1マス空けて、自国の村で四方に置き、その後に、敵村の上に自村を築くのである。こーすれば。100%は簡単簡単。

・・・ 最後に ・・・

モナモナに戦術的奥深さを付加しているのは、敵国占領条件が3種類あるということだ。
相手の王を倒す、敵の村を全て破壊する、敵兵士を絶滅させる、この3通り。

敵王さえ倒してしまえば、敵兵士を全部やっつけなくともよい、というのは、現在正対している敵部隊が、敵城陥落後はそっくりそのまま友軍と成り得るということ。ということは、「戦わない」という選択肢が生まれる。戦うべき敵と戦わなくてもよい敵がいれば、戦術に幅が出てくる。

全ての敵を倒さなくてはならないのなら求められる戦術は、兵力を集中させ敵にぶつけるだけだけど、モナモナはそこが一味違うのである。モナモナにおいては、敵兵士を全部屠る(ほふる)必要がないどころか、全敵国を全て制圧する必要すらない。敵A国が効率良く敵B&C国を攻略したのを見計らって、敵A国を破ってしまえば、それでマップクリアである。

もとめられるものは、ひたすら効率だけなのである。
勝てばよかろう、ではない。このテの戦術シミュレーションゲームでは、一度クリアしてしまったマップは二度とプレイしない、なんてことになりがちだけど、モナモナは、スルメの如く何度何度もマップを味うことができる。効率といえば、こんなにコストパフォーマンスに優れたゲームは他には見当たらない。

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